第3章 九戸一揆
- 期間
- 大浦氏蜂起から奥羽再仕置まで(元亀2年~天正19年〈1571~1591〉)
- 勢力域
- 糠部+志和など
以降も隣郡への侵攻を進めた南部氏一族を中心とする一揆は、天正16年には高水寺斯波氏の居城72高水寺城を攻略するなど勢力域を拡げ続けました。
一方で、一揆内の団結は決して強固なものではなく、内紛も多く起こりました。
また、天正17年には大浦為信に津軽切り取り(独立)、翌18年には安東実季に比内奪還を許すなど、外部勢力の反抗も激化しました。
この頃になると、一揆の中でも三戸南部家と九戸氏の対立が顕在化し、天正18年冬以降、郡中は三戸方(35三戸城・42根城)と九戸方(31久慈城・47七戸城・71九戸城)に分かれて争うことになりました。これが世にいう九戸一揆です。
翌年9月、三戸方は豊臣奥羽再仕置軍の加勢を得て、九戸方の拠点である九戸城を落としました。
豊臣政権の後ろ盾を得た三戸南部家は名実ともに「大名」となり、大浦氏を除く、主要な国衆を家臣化することに成功しました。